本書には、「心は浄土に誘われながら、身は現世に繋がれている」とした後、「地上に咲く浄き蓮華を浄土の花とは呼ぶのである。地に咲けよと天から贈られたその花の一つを、今し工藝と私は呼ぼう」とあります。柳宗悦の独自な考え方ですが、工藝のウチ側はに、浄土からの贈られた花があるという見解だと思いました。
工藝が浄土からの贈られた花であるなら、それを柳宗悦が自らの言葉で解釈し、思想としてソトに放出・出版したのが『美の法門』だと思います。その意味において、本書は工藝のソトにあたると思いました。
森岡督行
1974年生まれ。株式会社森岡書店代表。
著書に『荒野の古本屋』(晶文社)、『本と店主』(誠文堂新光社)等がある。
『工芸青花』、『芸術新潮』を始めとする媒体にて連載・執筆を行っている。
現在、21_21 DESIGN SIGHTにて開催されている「雑貨展」にブースを出展中。
株式会社森岡書店の取り組みとビジュアル・デザインが、ドイツのiFデザイン賞とイギリスのD&AD賞を受賞した。
『工芸青花』編集委員。
1
2
「ものに思いを込めるということ」
皆川明 + 森岡督行 + 熊谷幸治
3
4
5
©2018 ROKKU CRAFT STREET